ツールのインストールが失敗する原因を調べたい
miseの既定の出力は、どのツールをどこまでインストールしたかという最小限の情報だけを表示する。ダウンロードURLが正しいか、どのAPIにアクセスしているかなど、失敗の原因を調べたいときには情報が足りない。環境変数MISE_VERBOSEやMISE_DEBUGを設定すると、より詳細なログを出力させられる。
既定の出力
mise installを実行すると、進捗と結果だけがシンプルに表示される。
$ mise install
mise jq@1.7 [1/2] install
mise jq@1.7 [1/2] download jq-macos-arm64
mise jq@1.7 [2/2] checksum jq-macos-arm64
mise jq@1.7 [2/2] extract jq-macos-arm64
mise jq@1.7 ✓ installed
MISE_VERBOSEとMISE_DEBUGは同じ詳細度になる
MISE_VERBOSE=1を設定すると、DEBUGラベル付きの行が追加され、実際にアクセスしたURLやHTTPのレスポンスコードまで表示される。
$ MISE_VERBOSE=1 mise install
DEBUG Version: 2026.9.1 macos-arm64 (2026-09-02)
DEBUG ARGS: /opt/homebrew/bin/mise install
DEBUG config: /path/to/project/mise.toml
INFO jq@1.7 [1/2] install
DEBUG HEAD https://github.com/jqlang/jq/releases/download/jq-1.7/jq-macos-arm64
DEBUG HEAD https://github.com/jqlang/jq/releases/download/jq-1.7/jq-macos-arm64 200 OK
INFO jq@1.7 [1/2] download jq-macos-arm64
DEBUG GET https://github.com/jqlang/jq/releases/download/jq-1.7/jq-macos-arm64
DEBUG GET https://github.com/jqlang/jq/releases/download/jq-1.7/jq-macos-arm64 200 OK
INFO jq@1.7 [2/2] checksum jq-macos-arm64
INFO jq@1.7 [2/2] extract jq-macos-arm64
INFO jq@1.7 ✓ installed
名前だけを見るとMISE_VERBOSEの方がMISE_DEBUGより軽い詳細度に思えるが、実際に同じ状況で両方を実行して出力を比較すると、1文字も違わず同じ内容になった。どちらの環境変数も、内部的には同じDEBUGログレベルを有効にする。どちらを使うかは好みで選んでよい。
-vフラグでも同程度の詳細度になる
環境変数の代わりに、コマンド実行時に-v(--verbose)フラグを付けても、ほぼ同じ詳細度のログになる。
$ mise -v install
起動直後に出る数行のデバッグメッセージが環境変数を指定した場合とわずかに異なるだけで、ダウンロードURLやHTTPレスポンスなど本質的な情報量は同じである。その場限りで詳細ログを見たいときは-vフラグ、常に有効にしておきたい場合は環境変数、というように使い分けられる。
さらに詳しく見たい場合はMISE_TRACEや-vvを使う
MISE_VERBOSE/MISE_DEBUGよりもさらに詳細な情報が必要な場合は、MISE_TRACE=1または-vv(-vを2つ重ねる)を使う。出力量はMISE_VERBOSE/MISE_DEBUGと比べて数十倍に増える。ただし両者は完全に同じ詳細度ではなく、環境変数MISE_TRACE=1の方が-vvよりもさらに多くの行を出力する。ネットワーク層の細かい挙動まで追いたい、根深い不具合を調査したいといった場合に使う。
$ MISE_TRACE=1 mise install
なおreqwestやhyperのような、miseが依存しているサードパーティcrateのログは、MISE_TRACE=1を指定しても既定では表示されない。これらのログまで含めたい場合は、別途MISE_LOG_VERBOSE_DEPS=1を指定する必要がある。
mise --helpには表示されないが、miseには--debug・--traceという隠しフラグも用意されている。実行してみると、それぞれMISE_DEBUG=1・MISE_TRACE=1を設定した場合と同等のログが出力される。
